イライラ・不安などのネガティブな気持ちになったとき、「気の持ちよう」という精神論では、なかなか変化が起こりにくいですね。
不快な気持ちになったときは、「具体的になにか行動する」のが効果的です。
つまり、意識を別のことに集中させることで、むりなく気持ちを切り替えるのです。
別のことに気を取られれば、自然と嫌な気持ちから離れることができますよ。
紹介するのは手軽な方法ばかり。
ストレスの度合いに合わせ、複数の方法を組み合わせるのもおすすめです。
もくじ
イライラ・不安・焦りなどの気持ちを切り替える5つの方法
体を動かす

歩く、軽く走る、自転車に乗るなど、軽く汗をかく程度に体を動かしてみましょう。
このような運動は、幸せホルモンの「セトロニン」の分泌を促します。
脳科学的に確実なストレス解消法です。
室内でヨガや筋トレでもいいですが、気持ちのよい季節なら、外で体を動かすのが断然おすすめ。
屋外は視覚や聴覚への刺激が多いので、嫌な気持ちから離れやすくなります。
「大きな木だなぁ」「風が心地よいなぁ」など、無理なく別のことに意識がうつります。
また、日光を浴びると、幸せホルモンのセロトニンが分泌されやすいのです。
私は、毎日30分ほどのウォーキングが日課です。
田舎なので、道端の雑草に季節を感じたり、鳥のさえずりに心がなごんだり。
自然に前向きな気持ちになります。
都会暮らしの方でも、街路樹や公園で自然に触れることができます。
気をつけて見てみると、思った以上に自然を感じられるますよ。
「体を動かすのがどうも苦手で……」という方もいるでしょう。
実は、私も運動嫌いでした。
でも、それは勘違いだったのです。
体育が苦手だったため、体を動かすのが嫌いだとずっと思い込んでいました。
今でも球技は嫌いですが、運動神経が関係ないウォーキングやランニングは好きです。
ウォーキングを始めたきっかけは、20代のころ、「軽く体を動かした方が、心も体もすっきりするんだよ」と教わったこと。
なんどか実践してみて、効果の高さを実感。
今では、「歩くのが大好き」です。
あなたの運動嫌い、勘違いかもしれませんよ。
単純作業に没頭する

お料理をする、掃除をする、ピアノを弾く、歌うなど、自分に合う単純作業に集中してみましょう。
そもそもネガティブな気持ちなので、取りかかるときは「面倒だなぁ」と思うはずですが、いざ始めると、意外に集中できます。
作業に集中しはじめると、無心になり、イライラや不安などから解放されます。
私がこの方法を始めたのは、大学生のとき。
折り合いが悪い母と大ゲンカしたとき、なんとかネガティブな気持ちから解放されたくて、ノートにイルカのイラストを描いたことがきっかけです。
最近の研究で、脳科学的にも効果が証明されているそうです。
また、単純作業のなかに小さな達成感を味わうこともできます。
意識を嫌なことからそらすだけではなく、一石二鳥ですね。
私は、お料理で気分転換することが多いです。
野菜を切っているうちに、少しずつネガティブな気持ちから解放され、煮込んだり、炒めたりする段階では、ほぼ気分が変わっています。
味見の時点では「おいしいなぁ」とうれしくなるくらい、気持ちは回復します。
また、ストレスが大きいときは、歌いながらピアノを弾くこともあります。
大きな声を出すだけでも、ずいぶんとすっきりします。
私には、長い間の試行錯誤で、気分転換できる定番の単純作業がいくつもあります。
だから、多少のストレスなら対処できるという安心感があり、この安心感がストレスを未然に防いでくれています。
向き不向きがあるので、いろいろな方法を試し、あなた好みの単純作業リストをつくってみてください。
きっと、あなたの心強い味方になってくれますよ。
友人は、カギ編みをすると無心になるそうですが、私は逆にストレスがたまりそう……(笑)
心も体もよろこぶ、おいしいものを飲む・食べる

気分を切り替える、1番手っ取り早い方法です。
私は普段から五感を大切にしていますが、なかでも味覚の影響力は大きいと感じます。
「おいしいなぁ」と感じる時点で、すでに嫌な気持ちから意識が離れています。
1つだけ、気をつけたいこと。
それは、心も体もよろこぶ良質なものを選び、ゆっくりと味わうことです。
疲れていると、味の濃いスナック菓子・甘い炭酸飲料などを選びがちですよね。
飲食している間は気分転換できても、食後に胃がもたれたり、食べ過ぎて罪悪感を感じるようでは困ります。
とはいえ、これはまるっきり、若いころの私の話……。
ストレスがたまると、スナック菓子をやけ食いしてました。
体重は増えるし、胃もたれするし、本当にいいことは1つもありません(笑)
意識して、自分の心と体がよろこぶものを探してみてください。
お財布と相談しながら、いつもより少し高めのものを選ぶのがポイントです。
そうすれば、食べ過ぎ抑制になるし、いつもとちがう特別感で満足できます。
それでも食べ過ぎてしまったときは、罪悪感を感じるより、開き直って体を動かし、カロリーを消費。ついでに幸せホルモンの「セトロニン」も分泌しちゃいましょう。
音楽・映画・本などの力をかりる

できるだけ意識を別のことに集中させるため、心地よい音楽でリラックスしたり、雑誌や本を読むことに集中してみましょう。
また、楽しい映画を見て笑ったり、逆に、感動するような映画で泣いたりするのも効果的です。
これは、脳科学的に効果が証明された方法です。
笑うのが科学的に体にいいことは周知の事実ですが、「泣くのもストレス解消になる」ことが、最近の研究でわかってきたそうです。
先日、ラジオを聞いていたら、世界的にご活躍の脳科学者の柿木隆介さんがそんな話をされていました。
涙には、ストレスを助長する物質が含まれているそう。
つまり、泣くことで、そのストレス物資を体の外に出せるのです。
また、泣くと、ストレスを緩和しようとする物質が出てくるとのこと。
体の仕組みってすごいですね。
このあたりの話をくわしく知りたい方は、柿木隆介さんの本、『どうでもいいことで悩まない技術』がおすすめですよ。
脳科学者が書く本なんてむずかしいそうと思うかもしれませんが、「本当に賢い人は、わかりやすい文章を書くんだなぁ」と実感させる内容です。
ちなみに、映画館は、私のおすすめスポットです。
一切の雑音が2時間ほど遮断され、無心になれる状態が確約されています。
ネガティブな気持ちから、確実に解放されますよ。
寝る

もっともシンプルですが、もっとも効果的です。
寝てしまいえば、強制的に思考をストップできますから。
どの方法を試しても効果がないときは、寝てしまいましょう。
そして、心も体も休息できた後、上に紹介した方法も試してみるといいです。
良質な睡眠のために、心地よい音楽を聴きながら眠るのがおすすめ。
不快な気持ちに引きずられると悪い夢を見がちなので、その対策にもなります。
「睡眠」「音楽」でインターネット検索すれば、睡眠用のBGMがたくさんヒットしますよ。
できれば、日頃から良質な睡眠がとれるのが理想です。
自律神経を整え、心と体の疲労回復に役立つ物質を、自分の体にしっかり分泌してもらいましょう。
「自律神経を整える大切さ」については、中田敦彦さんのYouTube大学が参考になります。
「嫌な気持ちになるときもある」と受け入れることも大切

心は、天候と同じです。
晴れるときもあれば、曇りもあり、そして雨も降ります。
「人生には、良いときも悪いときもあって当たり前」とわかっていると、気持ちが少し楽になります。
嫌な気持ちを目の敵のように、必死になって追い払う必要はありません。
嫌な気持ちをわざわざ膨らます必要はないですが、気づかないふりをし続けたり、無理に打ち消し続けるのは、やはり無理があります。
そのときはなんとかやりすごせても、自分の感情にフタをし続けた代償は、後でやってくるかもしれません。
まずは、いまのあなたの気持ちを素直に受け入れてあげましょう。
「あぁ、雨が降ってきたから傘をさそうかな」
「暴風だから、しばらくレインコート着ちゃおう」くらいの気持ちで。
気分転換をするのは、それからで大丈夫。
そんな心もちでいると、不思議と回復も早くなることが多いのです。
私の場合、生理前後の不調はあきらめて受け入れ、家事の負担を減らすよう工夫しています。
前もって作り置きをしておく、冷凍食品を利用する、掃除は最低限にするなどです。
最後に、体の不調からくるイライラや不安などがあることも知っておきましょう。
40歳を過ぎたころ、疲れがたまっているわけでもないのに、妙にイライラした時期がありました。
タイミングよく健康診断があり、病院を受診するレベルの貧血だとわかりました。
それ以来、コーヒーを飲む時間帯には気をつけています。
カフェインは、鉄分の吸収を阻害しますから。
また、ストレス・不規則な生活・老化などで、幸せホルモンのセロトニンの不足も考えられます。
セロトニン不足だと、イライラ・不安・落ちこみなどを感じやすくなります。
歳を重ねると、いくら健康に気をつけていても、体の不調が少しずつ出てくるもの。
自分のことは後回しになりがちですが、自分の体も大切にしてあげましょう。
体の不調を感じる方に、おすすめの本を紹介します。
この本のおかげで、私は貧血を改善できました。
本書は、月額1,500円で12万冊以上が聴き放題の「Audible」で聴くことができます(2023.2.1 現在)。
「Audible」の無料体験を使えば0円で読めます。
(無料期間中に解約すれば、料金は発生しません)
「通勤時間」「寝る前」「家事をしながら」など、いつでもどこでも読書が可能。
活字が苦手な人でも、聴く読書ができますよ。
本の紹介|嫌な気持ちを切り替える・幸福感を生む習慣をつくる方法を学ぶ
実は、上で紹介した嫌な気持ちを切り替える方法のすべては、私の日課です。
生まれ育った家庭の影響もあり、もともとは、とてもストレスをためやすい性格でした。
いろいろな方法を試した結果、残ったのが上記の5選です。
当時は必死でした……(笑)
いま振りかえってみると、科学的に証明されたものばかり。
確実に効果があるから残った方法なのですね。
そんな、科学的な根拠がある方法が、盛りだくさんに紹介されている本があります。
①「気の持ちようが大事」という考えに限界を感じる方
② 今すぐにストレスに対処する、確実な方法を知りたい方
③ 幸せを感じやすくなる習慣を身につけたい方
本書は、月額980円で12万冊以上が読み放題の「Kindle Unlimited」(電子書籍)でも読めます(2023.2.1 現在)。
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不快な気持ちに振りまわされないよう、日常生活で気をつけたいこと
気持ちに余裕が出てきたら、ストレスをためない生活習慣を日頃から心がけてみてください。
そのためには、上で紹介した方法を、できる範囲で少しずつ日常生活のなかに組み込んでおくのがおすすめです。
そうすれば、自分が気づかない程度のストレスを自動的に日々解消してくれるので、嫌な気分に左右されることが少なくなります。
「できる範囲で少しずつ」というのがポイントです。
仕事で忙しい方が「体を動かす時間」を毎日つくるのはむずかしいし、幼い子どもを育てる方は、思い通りに事を運ぶのは至難の業です。
ですから、「できる範囲で少しずつ」という姿勢が大切。
完璧にやろうとすると、ストレスを解消しようとする行為にストレスを感じるようになってしまいますね。
電車通勤の方は一駅早く降りて歩いたり、子育て中の方は昼寝の時間を利用したりしてはどうでしょう?
私は食べるのが大好きなので、子育て中はゆっくり食事できないのがストレスでした。
食事の途中で子どもがぐずったり、食べ物・飲み物をこぼしたりは日常です。
「温かいものを温かいうちに食べたいなぁ」「ゆっくり味わいたいなぁ」とよく思っていました。
ですから、いつもより少しだけ早く起きて、朝食は1人でゆっくりとすることに。
満足感があるので、昼食や夕食が慌ただしくなっても気にならなくなりました。
どうしても嫌な気持ちから解放されなかったり、日常的にネガティブな気持ちになる方は、心の持ち方に問題があったり、誤った価値観に縛られている可能性も考えてみましょう。
私は、元アダルトチルドレンです。
自分では気づいていませんでしたが、子ども時代の親との関係に問題があったため、大人になってからも生きづらさを抱えていました。
心当たりのある方は、つぎの関連記事をご覧ください。
また、親との仲はうまくいっているけれど「なんだか息苦しい」と思う方は、つぎの記事をご覧ください。
まとめ
もうすぐアラフィフの私ですが、ネガティブな気持ちの原因は、年齢と共にうつりかわっています。
ケンカが絶えない両親のこと、自分の性格、仕事、介護、自分の健康問題など。
そして、年齢と共に、うまく対処できるようになりました。
歳を重ねるのも悪くはないなぁと思っています。
あなたも、これをすれば気分転換できる・元気になれるという成功体験を、少しずつ積み重ねてみてください。
それは、あなただけの「心のスイッチ」です。
この心のスイッチがあれば、ストレスを感じる状況でも安心感をもつことができ、必要以上のストレスを抱えこまなくてすむようになります。
また、今回は「気の持ちよう」という精神論ではなく、手っ取り早く気持ちを切り替える方法を紹介しましたが、個人的には「心の持ち方は幸福度に大きく関係する」と感じます。
私の理想は、「心の持ち方」で心穏やかに過ごし、それでもたまってしまうストレスは、大きくならないうちに、今回紹介したような方法で解消していくスタイルです。
心の持ち方については、Jamさんの本『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』がおすすめです。
SNS・人間関係・職場・自分に関するモヤモヤで「こんな場面あるある!」と思わず口に出してしまいそうな具体例ばかり。きっとあなたの味方になってくれる本ですよ。
本書は、月額1,500円で12万冊以上が聴き放題の「Audible」で聴くことができます(2023.2.1 現在)。
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「通勤時間」「寝る前」「家事をしながら」など、いつでもどこでも読書が可能。
活字が苦手な人でも、聴く読書ができますよ。

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